2007/01/17

【映画レポ】硫黄島2部作

外国語映画賞に「硫黄島からの手紙」
ゴールデン・グローブ賞授賞式

米アカデミー賞の前哨戦といわれる「第64回ゴールデン・グローブ賞」の授賞式が15日(日本時間16日)、ロサンゼルス・ビバリーヒルズのヒルトンホテルで行われ、俳優、渡辺謙(47)主演の「硫黄島からの手紙」が外国語映画賞に輝いた。クリント・イーストウッド監督(76)が第二次大戦中の激戦地だった同島を描いた戦争大作。

先日、この「硫黄島からの手紙」観てきました。
しかも、1週間のうちに、
2部作の1作目「父親たちの星条旗」と連続で行ってきました。

「父親たちの星条旗」は、
黄島の戦いをアメリカ側視点から、
「硫黄島からの手紙」は、
日本側の視点から描いた作品です。

ハリウッドの戦争映画といえば、
相手が悪で、アメリカが正義、アメリカ万歳!な映画がほとんどなワケですが、
この映画は、まったくそれとは違うものでした。

まず、
日本人がここまでちゃんと描かれているハリウッド映画は初めて見ました。
「硫黄島からの手紙」は、
ほとんど全編に渡り、日本の俳優さんが日本語で話し、
ハリウッド映画とは思えないほどでした。
すこし前の映画になりますが、
パールハーバー」とか酷かったもんなぁ。
御前会議の隣で子供が凧揚げとか、
日本をまったく調べていないというか、バカにしているのか。
観ているだけでムカムカしてたように記憶しています。

しかし、硫黄島2部作は、
アメリカ側も、日本側も、史実に基づいて、
ちゃんと描てました。

この2作品の描き方で驚いた点は、
それぞれ敵が見え難いモノとして描かれている点です。
「父親たちの星条旗」では、
日本人と接する機会もなく、見えないところから撃ってる敵でした。
セリフもほとんど無かったように思います。

「硫黄島からの手紙」では、
日本兵がアメリカ兵を捕虜にしたときに初めて、
それまで鬼畜米英と教えられ戦っていたアメリカ人が、
普通の家族のいる人間であったと知るシーンがあるのですが、
この2つの映画の伝えたいことが、ここにあると感じました。

戦争は、それぞれ自分の正義のために敵と戦わせられますが、
でも、その戦っている敵も、
日本人も、アメリカ人も、関係なしに、普通の人間なんですよね。
国には家族が待ってるんですよね。
その命を奪ってしまうのですから、
戦争の恐ろしさを感じました。

また、2作品とも、
国家のレベルではなく、
ほとんどが個人の目線で描かれているので、
戦争の恐怖を自分が体験してるように感じます。
それだけ映像もリアルでした。

この戦争という悲惨さを、
そこで戦った人たちを、
2作品に分けることで、
どちらかの偏見にとらわれず、
どちらも中途半端になっていない作りが、
この映画のすごいところと思います。

ちなみに、
2部作どっちも良かったんですが、
どちらが良かったかと聞かれれば、
やはり、「硫黄島からの手紙」ですかね。
死ぬことが宿命でも、
一日でも長く、本土への攻撃を延ばすため、
硫黄島にアメリカ軍を食い止めようと戦い続けた、
当時の日本人の強さに感銘を受けてしまうのは、
僕が日本人だからでしょうか。

今まで、
歴史として硫黄島の戦いを知ることはあっても、
そこで戦った人のことを考えることは、ほとんど無かったのですが、
確かにそこで戦った人がいて、
死んでいった人たちがいるんだなって事を、
この映画で感じることができました。

戦争が良くないこととは分かっていても、
それを感じる機会が少なくなってきた今の時代には、
この映画が必要なんだと思います。

公式サイト

う~ん。思ったことを、あれもこれもと書いていたら、
なんか、まとまりの無いものになってしまった。。反省。




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